こんにちは
私は長年美容師をやらせて頂いており、今までにあらゆる悩みに遭遇してきました。
その中でも特に悩み続けたのが、スタイリストになって、なかなか指名のお客様が増えない事でした。
皆さんの中にも、スタイリストになってからイマイチ伸びず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私も色々、試行錯誤して色々実践しましたが、あまり効果は無くかなり自信喪失をした時期もありました。
ですが、上司のあるアドバイスで意外にも、簡単に指名を増やす事が出来ました。その方法は「無理に会話しようとしない」です。
この記事では、私がこれを実践し、どのように結果が出たのかを解説していきます。
人それぞれのキャラクターや個性があるので、皆様に当てはまるか分かりませんが、参考程度に読んで頂けると幸いです。
私の経歴
都内激戦区を中心に小〜大規模の美容室を5店舗経験
29歳〜37歳まで店長
37歳〜40歳までサロンワーク+マネージャー
現在はフリーランスで活動中
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元々の接客スタイル
元々は人見知りで、交友関係も狭く深くというタイプなので、誰とでも気軽に会話をするのはあまり得意な方では有りませんでした。
ですが、アシスタント時代から会話をする様に教育された事と、「お客様を楽しませよう!」という使命感からなるべく会話をするスタンスをとっていました。
特に雑誌を読まないお客様に関しては、「絶対に会話をしなければいけない!」と思い込んでいたので、とにかく会話で盛り上げようと必死になっていました。
接客スタイルを変えようと思ったきっかけ

スタイリストデビューしてから3年位になる頃、色々と試行錯誤をしていたのに今一お客様に指名されずにいました。
技術面では、どんな先輩に見てもらっても良い評価を頂いていたので、「やっぱり接客かな?」と思い、その点でも先輩方に相談してみました。
そうすると、ある一人の先輩が「頑張って喋り過ぎなんじゃない?お客さんはお前が思ってる程、会話したくないと思うよ」と言われ「なるほど!意外とそうなのかもしれない」と思い、試してみる事にしました。
具体的な導入例
性格的に臨機応変が余り得意な方では無いので、やるならとことん無言でいってみようと思い、徹底する事にしました。勿論雑誌を手に取らないお客様にも、世間話ですら振りませんでした。
狙ったキャラクターは、「寡黙な職人気質で生真面目なスタイリスト」といったところです。
ただ、今まで会話を楽しんでいたお客様に対して急に変えるのはおかしいので、そこはそのまま継続しました。
注意点
- カウンセリングや途中経過の確認、施術中の気遣い、仕上げの説明やアフターケアなどは、ちゃんと丁寧に説明します。ここまで無言だと、ただ無愛想な人になってしまうので、押さえる所は、ちゃんと押さえて安心感を感じてもらえる様にしました。
- 今まで会話を楽しんでいたお客様と掛け持ちして接客する際は、温度差が出て不快感を感じられない様に、なるべく席は離すよう心掛けました。
- キャラクターがブレてしまわないように、会話が無くて辛い空気でも、中途半端に喋らないようにしました。
この方法が向いている方
こんな方に向いてます
- 技術にまあまあ自信がある
- 本当の所、技術に集中して黙々とやりたい
- 性格が落ち着いて見られる事が多い
- 年齢が20代後半以上
- 何を試しても指名が伸びない
技術に自信がある

会話をしないという事は、雑誌を読まないお客様にずっとカットを見られる事になります。見られ続けても平気でいられる自信が必要です。
本当は会話せずに黙々とやりたい
会話をせず最大限のカットパフォーマンスを発揮したい人は、黙って切る方が向いています。
特に男性は、どうしても2つ以上の作業をするのが苦手だと思うので、話さない方が一番のパフォーマンスを発揮できると思います。
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落ち着いて見られる事が多い
本当の性格はひょうきんでもいいのですが、黙ってると周りに「落ち着いてますね」と言われる事が多い方は、そのまま切っていてもお客さんに不安がられる事は無いと思います。
年齢は20代後半以上からぐらいが良い
これも先程の事と同じで、ある程度経験がある方と思われていたら、黙っていても不安を与えないと思います。逆に若すぎたり、幼く見える人が黙々と切っていると、余裕が無いように思われ逆効果だと思います。
今まで何やってもダメだった
この接客スタイルは荒療治的な所もあるので、最終手段として考えてもらった方が良いかと思います。
接客スタイル導入後の変化
この接客スタイルを導入後、実際にどうなったかまとめました。
指名の伸び

今まで色んな事を意識してやっても指名がほとんど伸びなかったのに、このスタイルを取り入れてから、徐々に指名でリピートして下さるお客様が増えました。
今まで50名前後をうろちょろしてた指名数が、一年後には100名を超える程までに成長しました。
お客様の反応
お店に来て下さったお客様から、予約サイトの方である口コミを頂きました。
口コミ
「敢えて会話をしすぎない所に熟練の落ち着きを感じました、カットも上手な上、元々会話の苦手な私にとって、とても居心地が良かったです」
あくまで、お客様の好みにフィットしただけかもしれませんが、会話をせず落ち着いて切る事で、熟練した美容師である事を感じてもらえました。
この事は、変更した接客が増えた指名と共に成功であったと感じれた瞬間でした。
実践してみた感想
実際に実践してみて最初、特に辛かったのは、やはり雑誌を全く見ないお客様の視線でした。会話をせず、ただただカットを見られ続けるのは結構プレッシャーになります。
ただ、それもだんだん結果が出てくれば自信になり、ほとんど気にならなくなります。寧ろ、見てくださいと言わんばかりにカットにもより力が入ります。
後は、何よりカットに集中できる事で良い仕上がりになり、お客様や自分の満足度が向上した事が良かったです。
何度も言いますがこの対策は、やや荒療治なので良く検討し、最終手段的に試してみてください。
本当に美容師にとってもベストなのは、自分本来のキャラクターを支持してもらえる事が幸せだと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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